じっと手を見る

毎日に気づきと発見を 日記っぽいエッセイ

ご飯について。

  一番好きな食べ物って何かな?

 子供の頃は「ラーメン!」って即座に答えてたなあ。今は少し悩んでから「水炊き。」って答えるんじゃなかろうか。

 子供の頃世界はもっと単純だった。ラーメンが好きで、ピーマンが嫌い。現在、ラーメンは日常で食べ過ぎて特別な感じはないし、ピーマンは好きな野菜にランクインしている。僕の舌はちゃんと僕の成長について来て、いろんな味を覚えて来た。そんな舌を満足させるのは意外と難しかったりする。

 毎日の食事が時間に縛られるようになったのはいつからだろう。無駄に早く食べちゃうのはなんでだろう。生まれてこのかた繰り返して来た食べるという行為に僕はすっかり慣れてしまっているようだ。

 食べている時に食べてることに気づけてない。

 どうやら僕はこうなっていることが多いみたい。あゝ慣れって恐ろしい。食事中の一瞬一瞬、一口一口に意識を向けて気がつけることができれば、もっと美味しく食べられるのに。舌が味わう前に僕は食べ物を飲み込む。かわいそうな僕の舌。ごめんよ。

 そう思いながら、やっぱり今日もお腹は空く。さて、今日は何を食べようかな。