ジジくさい僕について
ある友人にこのブログのことを尋ねたところ、読んでいてくれたらしく感想を教えてくれた。
「天気のことを書きすぎじゃね?じじいかよ。」
うるせぇ!お天気の日が好きなんだよ!!
と言ってやろうかといくらかは思ったが、まあ自分でも気づいていたので良しとしよう。
でも僕はそうなのだ、趣味がじじくさいとよく言われる。
好きなもの。落語、文楽、浪曲、時代劇、JAZZ、ミュージカル。
ね?前半古くさいでしょ?渋い色してるでしょ?つまりそういうこと。
でもね、面白いんだ。日本人でよかったねえ、僕。
多分ね日本語が好きなんだと思う。伝統芸能って日本語の色彩感が凄い。確かに西洋的なビビットな発色はないかもしれないけど、色の深さや湿度、手触り。どれも味わい深くて居心地がいい。一音一音に意味がある。
特に感じるのは、文書を見た時に感じるインスピレーション。それは多分漢字とかのせいなのだけど、例えばアルファベットの一つ一つは記号だよね、一文字だけでは大した意味はない。複数が並ぶことによって意味を成す。じゃあ漢字はどうだろう?言わずもがな一文字で意味を成す。例えば「朝」って漢字を見た時にどんなインスピレーションを感じるだろうか。日の光、澄んだ空気の冷たさ、朝もや、鳥のさえずり、眠気、だらけた体。僕は役者だからこんな風に掘り下げるのがすごく好き。
音楽も似たようなことになってて、西洋音楽は音符が連なって旋律が作られていて、東洋音楽は音の数が少なく一音の中で表現される事が往々にして多い。西洋的な緻密に作られたハーモニーや、オーケストレーションは無いものの、東洋音楽には奥ゆかしい感覚や生命のエネルギーに溢れている。
もちろん分かりやすいか分かりにくいかでゆうと、東洋の言葉や音楽の方が分かりやすい。言葉にリズムがあって喋るだけで旋律が生まれる。かっこいいよね。僕も元々はクラッシック畑の人間だし、JAZZも大好き。でも、日本語の奥深さを知ってからは言葉に隠れた匂いや、手触りなんかをもっと知りたくなってしまう。ぼくにとっても日本語はそういう魅力であふれている。
とっつきにくかったり、まどろっこしいと思う人もいるかもしれないけど、是非日本の伝統芸能にも触れてみて欲しい。居心地の良さを感じれたなら、楽しみかたもすぐに分かるはず。
ジジくさいのも悪く無いね。