じっと手を見る

毎日に気づきと発見を 日記っぽいエッセイ

500円玉の訪問について

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 買い物から帰ると財布の中にこいつがいた。

 

 旧500円玉。懐かしいな。

 

 調べてみたところ、旧500円玉は1982年から製造されていて、2000年に今の500円玉と世代交代したそうな。どうりで懐かしいわけだ。僕は22歳だからこの500円玉が流通していたのは、本当に幼少の頃だ。

 

 世代交代の理由は偽物が流行したせいだとか…。なんだかこいつが不憫に思えてきた。本人の意向とは関係なく代替わりさせられて、不満に思っているやもしれない。かわいそうに。まあ500円玉の意向を組むなんてことは不可能なのだけれども…

 

 僕だって大学を卒業したくて卒業したわけではないし、大人になりたくてなっているわけではない。ある意味ぼくの意向とは関係なく世界は動いている。

 

 もちろん大学は卒業するために入るのが前提であると思うし、今は卒業してよかったなあと心から思っている。

 

 でも季節は勝手に変わるし、勝手に年は取る。死にたくなくたって僕はいつか死んでしまう。

 

 やっぱり、世界には自分じゃどうにもならない事って結構あるんじゃないかな?もしかしたら自分じゃどうにもならない部分を世界と呼ぶのかもしれない。

 

 とにかく、この500円玉は僕の力でもこいつ自身の力でもどうにもならないルートを辿って僕の財布までやってきた。

 

 これまでどんな人の手を渡って来たんだろうか…。お疲れ様。

 

 あれ?

 

 この500円玉よく見ると平成三年製造だ。

 

 先輩じゃないですか、500円玉パイセンお疲れ様です。

 

 僕はこの500円玉を大事に持って置こう。

 

 とかそんなつもりは無い。