水風呂の修行僧について
サウナの戸を開ける。やっと出れた、解放された!という喜びを、熱でだるくなった体が感じている。しかし頭の方は逆に、この先に待つ試練に恐れおののいてさっきよりさえている。水風呂である。
銭湯に来ている。今日のメンバーは、僕の引っ越しを手伝ってくれた三人。さっきまで手伝ってくれたお礼に焼肉をごちそうしていたところだ。
(https://twitter.com/toraiyano/status/872784919658876929)
焼肉と銭湯を存分に満喫するために僕は今日ランニングまで詰め込んだ。
(https://twitter.com/toraiyano/status/872746803312984064)
そういえば前も、銭湯も焼肉もランニングのことも書いたなあ。最近はイベントがローテーションでやって来ている。
しかし、今日はこれまでとは違い心に一つ決めていた目標がある。それは…
サウナの後の水風呂を成功させること。
実は僕はサウナの後の水風呂を成功させたことがまだない。いつも入ってはみるものの足までで断念してしまったり。胸まで浸かって我慢出来なくなってしまったり。そういうのは僕の中では「水風呂失敗」に位置付けられる。いつも気持ちよさそうに水風呂に浸かるおじさんたちを見て僕は畏敬の念すら感じていた。
だから今日は成功させたい。目標はサウナで5分、水風呂2分。これを2セット。僕的にはなかなかに攻めている。
さあやる!ぞやってやる!
風呂の縁に置いてある桶をむんずと掴んで水風呂の水をすくう。
水風呂に入る前に、汗は流しておきたい。この透き通った水を濁らせてしまうような気がしてしまうからだ。見るからに冷たそうである。
実際のところ見ただけでは温度は分からないはずだ。少なくとも僕にはその機能はついていない。と思う。それでもなんだか冷たそうに見えるので不思議だ。
えい!ひと思い体に桶の水をかける。
案の定冷たい。非常に冷たい。全身に勝手に力が入る。
体の表面の汗や、それと一緒ににじみ出た疲れが流れてゆく様な、身が清められたような爽快感。
しかし、ここからが本番なのだ。
水風呂。奴に浸からねばならない。
勝負だ。恐る恐る足をつける。やはり冷たい。だが今日の私は一味違うぞ。そのままずんずんと中に進む。そして震える体に鞭を打ち、膝をお降り体を沈ませてゆく。
何とか肩までつかる。達成感。しかしまだ本番はこれからだ。
2分耐えてみせる!
体は逃げたがっている。ダメだ。集中するために最近覚えた般若心経を唱える。安心してください小声です。ここまで来るともう修行である。僕はまだ仏門に進むつもりはないぞ。
しかし、その時は突然に訪れた。
今までこわばり震えていたからだが急に楽になってきた。それどころか入る前より力が抜けて気持ちいいではないか。そのまま般若心経を唱えきった。
水風呂成功。
なんという爽快感。ちょっとだけ大人になった気がする。
2セットなんてもう余裕だった。なんたって耐え抜いた先に見える世界を体感してしまったのだから。頭で知っているのと体で知っているのでは物事は大きく違う。その辺は仏門と似ている。だが僕はまだ仏門に入るつもりはない。2セット目も般若心経を唱えたけども…
ランニングで汗をかいて、焼肉で回復して、銭湯で疲れをいやす。
ああ、なんて完成された一日なんだろうか。
もう水風呂なんて怖くない。これははまってしまいそうだ。
あともう一つ分かったこと般若心経は便利。
よろしければ以前の記事もどうぞ♪
引っ越しの時の記事↓
以前の焼肉の時の記事↓
ランニングの時の記事↓
前に 銭湯に行った時の記事↓
今回一緒に行った北中君の記事も是非↓
もう一人、ザキオのブログも是非↓
ozaki-yutarou6713191.hatenablog.com
車出してくれた陸さんもありがとう!